Sonnar:ゾナー

 
 

 ゾナーの命名はツァイス・イコンのコンテッサの工場があった、南ドイツの「ゾントフォーフェン」という町で生まれたことが由来であるとされている。他にドイツ語で太陽「ゾンネ」を意味するという一説もある。1930年代にルードヴィッヒ・ベルテレによって設計され、オールド・コンタックスと共にそのシャープな写りは一世を風靡した。
 レンズ構成は至ってシンプル。無理の無い設計からくる卓越した描写能力とバランスの良さが持ち味だ。Y/Cマウントの85mm F2.8や100mm F3.5、135mm F2.8をはじめ、Gシリーズの90mm F2.8など、小型であるが、その描写能力の高さには定評があり、切れ味という点ではプラナーを大きく上回る。古くはオリンピア・ゾナーなどの著名なレンズも、近距離補正の為のフローティング機構の盛り込まれた180mm F2.8に受け継がれている。そのフレキシビリティが多くの銘レンズを生み、ついには2次色収差を極限まで排除したアポ・ゾナー200mm F2にまで至っている。その、鋭い刃のような切れ味は、山岳写真、スポーツなどの分野で人気があり、まさに「仕事人」的な一本一本である。

 

 

 

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