Tコーティングって何?

  

 

1935年にアレクサンダー・スマクラ博士により発明された反射防止膜。

当時、この技術は大変重要なものとされ、

軍のトップシークレット扱いとされた。

そのため名前も暗号の意味も含め、

transparent (透明)の頭文字をとって「」と名づけられた。

第2次世界大戦中の1942年ごろからようやく、

Sonnar 50mm F1.5、Biogon 35mm F2.8にTコーティングされ、

フロントリングに赤くTと刻印された物が市場に出回った。

大戦後、ドイツは東西分断されたが、

Tコーティングされたレンズは東西で製造された。

Jena、Optonのレンズは赤くTと刻印されたが、

1953年以降のCarl Zeissのレンズには刻印がされなくなった。

コーティングがされていて当然の時代になったからである。

    

 

戦後Jena製

Tコーティングされている

  

 

Opton製

戦後の西ドイツ製、こちらもコーティングされている

     

 

Carl Zeiss製

の刻印はされていないが、コーティングされている

 

 

 

 

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