AXチェック項目

 

 実にユニークなこのAXはヤシカ/コンタックスマウントボディの中でも非常にデリケートであり、衝撃には十二分に注意を払わなければならない。さて、このAXはチェック箇所が多く、慣れていてもつい見落としてしまうことが多い。時間をかけて1つづつ根気良く潰してゆこう。修理代の目安だが、超音波モーター・アッセンブリー(USM・ASSY)を交換しないで済めば12,000円、交換すると15,000円以上。定価250,000円と複雑なボディ構造を考慮すれば、意外とメンテ代には割安感がある。チェックの前にはCF(カスタムファンクション)をリセットしよう。

         

@プレビューボタン

 まずはプレビュー鳴きのチェック。これがダメだと以降のチェックをするまでもなく足切り。RX同様、電子式プレビュー作動時に”ピョッ”鳴く。しつこいくらい数十回押してみよう。しばらく使っていないと、途中から鳴き始める場合も有り、ちょっと厄介である。プレビューを押したら念の為、連写でシャッターも切ってみよう。鳴きは撮影に大きく影響しないが、メンテナンス時期の目安である。鳴いたら中古では2万円落ちだ。

               

AAFのスムーズさ

 特に基準は無いが、自分自身で操作してみてAFスピードにストレスを感じないかをチェックする。AF駆動が遅いと思っている人が多いが、これが意外と快適かつスムーズなのである。(C社の1vやN社のF5と比べないように)Planar 50mmF1.4を装着したら同社のN1と同等以上が望ましい。テストは比較的明るい場所で50cmと5mをテンポ良く交互に合焦させるとスムーズかどうかが分かりやすい。

       

B内部ボディ用のセラミックレール

 これはAXチェックの”コツ”である。裏蓋を開け、底蓋を外し、電池の2CR5を入れたり出したりしてみよう。内部のボディが前後に移動するはずだ。このチェックでは、内部ボディが移動する際に走るセラミック製のレールの状態をチェックできる。スムーズかつ静寂な作動が理想だ。マウント側が下側になるようにボディを斜め45°の状態に持つと、一番レールに負荷がかかるので異音をチェックしやすい。ギシギシ、キーキーとあまり異音が強い場合は見送ろう。

 

Cモード切替ボタンのロック

 ボディ背面にある、モード切替時のロックを解除ボタンだが、これが稀に飛び出してしまうケースがある。違和感が無いか数回押すなり、モードを変えてみるなりチェックしておこう。このスイッチは少し深く押さないと作動しない。

     

D視度補正ダイヤル

 視度補正補正ダイヤルがボディに固定されているのに対して、プリズムブロックが前後に動くので摩訶不思議である。必ず視度補正補正ツマミを回して正常動作を確認しよう。視度補正の部品が外れてボディ内部に落ちると、落ちた部品が内部ボディの動きを遮りフォーカスに影響するのでこれは見落とさないように。

        

EAFモード切替ボタン

 AFモード切替ボタンのチェック。MACROとMFを交互に切り替えると内部ボディが動く感触がある。Bのチェックと違うところは、圧板の前後動作も一緒に作動確認できること。異音や違和感がないかチェック。MF時にはレンズを着けて無限遠のチェックも同時に行おう。

       

F巻き戻し

 デモフィルムを入れて、巻き上げ⇒巻き戻しを行う。巻き戻し時に内部ボディ位置がリセットされてから動作が始まる。スムーズに動きさえすればOK。

 

 

 

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